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植生学会誌
Vol. 31 (2014) No. 2 p. 143-163

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http://doi.org/10.15031/vegsci.31.143

原著論文

1. 本研究は,長野県安曇野市光城山と長峰山で,草原,アカマツ植林,夏緑二次林で植生型や人為的な管理の違いがチョウやガの出現種にどのような影響を与えるかを調べ,チョウ・ガにとっての好ましい環境を明らかにすることを試みた.

2. 調査の結果,チョウ・ガの個体数と種数は,地表面が明るく,開花している植物の多い調査区で多かった.

3. こうした調査区は,低木を含む下草刈りや,間伐,除伐といった樹木の伐採が高い頻度で行われているところであった.

4. アカマツ植林や夏緑二次林といった森林の違いによって開花植物種数や被度は大きく変化しなかったのに対し,草原では開花植物種数や被度が高くなっていた.

5. 各調査区に出現していた植物種とその植物種を食草とするチョウの成虫が必ずしも同じ調査区で見られるとは限らなかった.このことは,成虫のチョウは幼虫時に食草として利用していた植物種の周りばかりで生活をするのではなく,成虫期には吸蜜できる開花植物を求めて移動していることを示唆した.

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