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植生学会誌
Vol. 32 (2015) No. 2 p. 117-122

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http://doi.org/10.15031/vegsci.32.117

短報

1. 東京都あきる野市の多摩川の河川堤防草原における9年間の植生変化を調べ,刈り取りの時期と回数の変更がオニウシノケグサに与えた効果について検討した.
2. 初夏から晩秋にかけて年3回から4回行われてきた刈り取り管理を年2回に変更するとともに,大部分の在来種が地表になくオニウシノケグサが優占する3月と10月に刈り取り管理の時期を変更した.
3. その結果,オニウシノケグサはまず被度が減少し,その後出現頻度も低下した.9 年目にはほぼ半数のコドラートで消滅し,出現コドラートでの平均被度が1% 以下となった.一方,この間にススキの被度が増加し,9 年目には平均被度が59.1% となり第1 優占種となった.
4. 春先の刈り取り管理により地上部のバイオマスが除去されたダメージと,刈り取り回数が減少したために繁茂したススキなどとの競争による抑制効果によって,オニウシノケグサの被度と頻度が減少したと考えられた.刈り取り管理の時期と回数を工夫して継続することにより,オニウシノケグサを減少させること可能であることが明らかとなった.

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