植生学会誌
Online ISSN : 2189-4809
Print ISSN : 1342-2448
短報
刈り取り管理の変更が河川堤防草原のオニウシノケグサの被度と出現頻度に与えた影響
星野 義延根本 真理松波 敦村松 篤小西 道子
著者情報
ジャーナル フリー

32 巻 (2015) 2 号 p. 117-122

詳細
PDFをダウンロード (986K) 発行機関連絡先
抄録

1. 東京都あきる野市の多摩川の河川堤防草原における9年間の植生変化を調べ,刈り取りの時期と回数の変更がオニウシノケグサに与えた効果について検討した.
2. 初夏から晩秋にかけて年3回から4回行われてきた刈り取り管理を年2回に変更するとともに,大部分の在来種が地表になくオニウシノケグサが優占する3月と10月に刈り取り管理の時期を変更した.
3. その結果,オニウシノケグサはまず被度が減少し,その後出現頻度も低下した.9 年目にはほぼ半数のコドラートで消滅し,出現コドラートでの平均被度が1% 以下となった.一方,この間にススキの被度が増加し,9 年目には平均被度が59.1% となり第1 優占種となった.
4. 春先の刈り取り管理により地上部のバイオマスが除去されたダメージと,刈り取り回数が減少したために繁茂したススキなどとの競争による抑制効果によって,オニウシノケグサの被度と頻度が減少したと考えられた.刈り取り管理の時期と回数を工夫して継続することにより,オニウシノケグサを減少させること可能であることが明らかとなった.

著者関連情報
© 2015 植生学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top