Venus (Journal of the Malacological Society of Japan)
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原著
フィリピンから採集されたコシタカヘソワゴマ属の1新種(腹足綱:ニシキウズガイ科)
ヴィルヴァン クロード
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2005 年 63 巻 3-4 号 p. 95-100

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抄録

フィリピンから採集されたコシタカヘソワゴマ属の新種を記載し,インド・西太平洋の近似種と比較した。Pseudotalopia fernandrikae n.sp.殻はこの科としては中型,最大で殻径19mm,殻高15.5mm。薄質で殻高やや低く,周縁は角張らない。殻表には平滑で低い螺肋を有し,縫合下では細い縦肋と交わって顆粒状となる。螺肋は体層では10本となり,肋間にはさらに細い螺糸が現れる。殻底はよく膨らみ,およそ20本の弱い螺肋を持つ。臍穴はやや大きく深い。得られた標本はいずれも軟体部の状態が悪く,歯舌の観察はできなかったので,属位は貝殻の類似性による。タイプ標本:ホロタイプ14.7mm×18.1mm,IRSNB-IG30 195,type525;パラタイプ14.2mm×17.7mm,NSMT-Mo73591,1ex.ほか。タイプ産地:フィリピン,ルソン島南東,水深約150m。比較:本新種は貝殻の形態が日本からフィリピンにかけて分布するコシタカヘソワゴマPseudotalopia sakuraii Habe,1961に最も近似するが,後者は周縁に角を持つこと,螺層の膨らみが弱いこと,螺肋が強く数が少なく周期的に褐色斑が現れることなどで区別される。

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© 2005 日本貝類学会
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