2009 年 67 巻 3-4 号 p. 173-179
漁船「幸宏丸」による試験操業中,2004年11月11日与那国島南東「サンゴ曽根」の水深 320m から釣獲したハマダイが吐出した外套長約 17 mm の小型のイカを精査したところ,Heteroteuthis ヒカリダンゴイカ属の未記載種と認められたので,Heteroteuthis ryukyuensis Kubodera, Okutani & Kosuge, n. sp. リュウキュウヒカリダンゴイカ(新種・新称)と名付けて記載した。
西太平洋から知られる同属の他種と異なるところは: (1) 鰭は小さく,やや後位。(2) 腹楯の発達が著しくない。(3) 腕間膜の発達が悪い。(4) 雄第 3 腕に拡大吸盤があるほか,第4腕に巨大吸盤がある(左腕に残っているが,右腕にもあるかどうかは不明)。