ヴヰナス
Online ISSN : 2432-9975
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ヒダリマキマイマイ Eulota (Euhadra) quaesita (DESHAYES) を飼育したる一經驗
金丸 但馬
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1928 年 1 巻 1 号 p. 19-23

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抄録

交尾4月の終り頃より10月の初めにかけて行はれ殼口完成せざるものに於ても既にこの現象を見る.産卵4月の終り頃より5月の初め頃に於ては交尾後約15日にして産卵し, 8月頃にては10日餘, 9月初旬にては約20日を要す.孵化8月下旬より9月に互りては産卵後約30日餘を要す.9月下旬に産卵せしものは卵の儘にて越冬し翌春4月下旬孵化す.其の日數約210日なり.成長6月の下旬に孵化せしものは8月まで約50日を經過すれば豌豆大となり, 更に10月まで約70日間にて直徑7粍乃至1糎となる.これは翌春越冬を終りて6月頃梅雨期に著しく成長し, 約1廻轉を増す.その8月には直徑約2糎もなる.9月中旬には縫合線下降を始め, これにて越冬し, 翌春再び成長を續く.かくして, 同年8月頃殼口を完成するものならんと想像せらる.即ち殼の成長期はその生活史を通じて3回と信ぜらる.又成長旺盛なる時期には夜間に於て殼の成長著しきことを見たるも盡間は殆ど認め得す.

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© 1928 日本貝類学会
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