敬心・研究ジャーナル
Online ISSN : 2434-1223
Print ISSN : 2432-6240
地域包括ケア病棟入院患者の入院時BMIはADL能力の予測因子である
宇野 勲久保 高明
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2021 年 5 巻 1 号 p. 13-20

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抄録

【目的】地域包括ケア病棟入院患者を対象とし、入院時のbody mass index(BMI)とactivities of daily living(ADL)能力との関連性を明らかにすることを目的とした。【方法】地域包括ケア病棟に入院した65歳以上の患者517名を対象とした後方視的コホート研究であり、診療録より後方視的に患者の栄養状態やADL に関する情報について解析した。【結果】解析対象者は314人(男性101人、女性213人、平均年齢86.0±7.4歳)であった。低BMI群は非低BMI群と比較して、入退院時のfunctional independence measure(FIM)点数およびFIM利得に有意差を認めた。重回帰分析では、FIM利得に対して入院時BMIは独立して関連していた。【結語】低BMI群は非低BMI群と比較して入退院時のFIMの点数は低く、FIM利得に対して入院時BMI は独立して関連していた。BMIは栄養状態の指標の一つであるため、地域包括ケア病棟においても栄養状態を考慮したリハビリテーションが必要である。

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© 2021 学校法人 敬心学園 職業教育研究開発センター
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