ビタミン
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コエンザイムQの体内動態・代謝と作用機構
阿部 皓一
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2004 年 78 巻 5-6 号 p. 283-286

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抄録

コエンザイムQ(CoQ)は,コレステロールやドリコールと同様にメバロン酸経路で合成され,全ての臓器,細胞に存在する.CoQはミトコンドリアの呼吸鎖の電子伝達体として重要な作用を示すのと同時に,強力な抗酸化物質である.天然で発見されたCoQにはイソプレノイド側鎖の数の違いによる同族体があるが,多くの高等動植物はイソプレノイド側鎖が10であるCoQ10が主である.一般的にCoQというとCoQ10を示す場合が多い.CoQ10は,従来,医療用医薬品と一般用医薬品として認可されていたが,最近,食品に区分され,健康食品素材として注目されている.CoQ10は,生体内で合成される物質であるために,外から投与した外因性CoQの体内動態・代謝に関して不明な点が多い.また,その作用メカニズムに関しても,最近,新しい作用が指摘されている.本トピックスでは,CoQの新しい側面を簡単にまとめて述べる.

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© 2004 日本ビタミン学会

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