ビタミン
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「納豆の糸」の主成分,ポリ-γ-グルタミン酸の機能と生合成機構(第56回大会シンポジウム(I))
味園 春雄芦内 誠
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2005 年 79 巻 2 号 p. 71-78

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抄録

最近, 納豆が健康食品として注目されているが, 「納豆の糸」の主成分はポリ-γ-グルタミン酸(PGA)であり, D-グルタミン酸を多く含んでいる. また, PGAには多彩な機能があり, その有用性にも注目が集まっている. しかしながら, 納豆菌のPGA生合成機構は長い間不明であった. 本稿では, PGAの色々な機能や生合成機構について紹介する.1. ポリ-γ-グルタミン酸の構造と機能 PGAはグルタミン酸のγ-カルボキシル基とα-アミノ基がイソペプチド結合で連なったポリマーである. 主として納豆菌(Bacillus subtilis)などのBacillus属細菌によって生産されるが, 好塩古細菌Natrialba aegyptiacaや腔腸動物であるヒドラもPGAを生産する. その分子質量は1万ぐらいのものから100万を越えるものもある(表1). 炭疽菌Bacillus anthraciの生産するPGAはD-グルタミン酸のみから構成されているが, 好アルカリ性細菌Bacillus haloduransやN. aegyptiaca, ヒドラL-グルタミン酸からなるPGAを生産する.

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© 2005 日本ビタミン学会

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