笑い学研究
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笑って病気は吹き飛ばせたか
入院患者さん向け院内お笑い公演「笑って病気を吹き飛ばそう」7公演の総括
野本 優二矢部 正浩
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2019 年 26 巻 p. 65-73

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抄録

【緒言】入院患者さん向け院内お笑い公演「笑って病気を吹き飛ばそう」を7回行った.果たして,笑って病気を吹き飛ばすことはできたのだろうか. 【方法】新潟市民病院で2006年から2013年まで,2007年を除き年に1回お笑い公演を開催した.出演者の大部分は毎年異なっており,出し物は漫才,漫談,落語,雑芸等であった.参加者にアンケートを配り,年代,公演前の体調, 公演の感想,公演後の体調変化の4項目を調べた. 【結果】総計240名分のアンケートを解析した.参加者の年代,公演前の体調,公演の感想に関する回答では年度による有意差は認めなかったが,公演後の体調変化についての回答では,年度による有意差を認めた.ランダム効果モデルを使って7公演の結果を統合すると,公演で笑ったと回答した人はそうでなかった人に比べ,体調が改善したと回答する割合が有意に高かった(オッズ比4.07, 95%信頼区間1.34 ~12.41; P = 0.014).同様に「声を出して笑った」と回答した人は「ニヤッとした」と回答した人に比べると,体調が改善したと回答をする割合が有意に高かった(オッズ比2.24,95%信頼区間1.21 ~ 4.14,p = 0.010). 【結論】お笑い公演を見て笑った人は笑わなかった人に比べると,体調が改善したと回答する割合が高かった.さらに声を出して笑うことは,ニヤッとする笑いよりも効果的であることが示唆された.

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