抄録
(1) 播種から出穂までの日数は野生ヒエの変種, 系統で異なったが, 播種時期による差は早生のヒメイヌビエで最も小さく, 晩生のヒメタイヌビエで最も大きかった。
(2) タイヌビエの株当たり種子数は, 乾田直播栽培で水稲播種20日後までに発生したものでは約3,000粒, 稚苗移植栽培で水稲移植直後に発生したものでは約2,000粒で, 両栽培法ともタイヌビエの発生時期が遅いほど種子の生産は少なくなった。乾田直播栽培の播種後50日以降, 稚苗移植栽培の移植後30日以降に発生したものでは, 種子の生産はみられなかった。稚苗移植の場合, タイヌビエの発生密度が5~40本/m2の範囲では, 発生密度の違いによる株当たり種子数の差は小さかった。
(3) タイヌビエの茎葉風乾重と種子生産量との関係は発生時期が同じ場合には密接であったが, 単位茎葉風乾重当たりの種子数は発生時期によって異なった。