抄録
水稲不耕起直播栽培における雑草の出芽の経過を耕起直播と比較した。
(1) タイヌビエ・コナギ・キカシグサ等の一年生雑草は, 種子が耕土表層に分布する不耕起直播で多発し, それぞれ耕起直播の3~5倍, 4倍, 40倍であった。
(2) タイヌビエは, 耕起の有無にかかわらず, 乾田の全期間にわたって不整一に出芽が継続した。
(3) ミズガヤツリの場合, 不耕起直播では耕起によるストローンの切断がないため, 増殖源である塊茎群数は耕起直播の約1/2であり, これが主因となって塊茎由来の親株が少なかった。しかし出芽期が早いので, 生育・分株形成が盛んで, 結局耕起直播に比べ乾田期間の生育株数と繁茂量は著しく多くなった。
(4) クログワイの出芽と増殖は, 耕起の有無によってほとんど変らなかった。