湿地研究
Online ISSN : 2434-1762
Print ISSN : 2185-4238
湧水湿地の環境は東海地方においてどこまで理解されたか?
富田 啓介
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2018 年 8 巻 p. 63-79

詳細
抄録

湧水湿地の研究が盛んである東海地方において,その認識史を整理し,ハビタットとしての湧水湿地の環境に関する理解の進展をまとめた.東海地方の湧水湿地は在地の本草学者らによって近世以前から知られていた.第二次大戦後,固有・準固有の種のハビタットとして改めて注目され,その環境の理解を目的とした研究が進んだ.現在,東海地方の湧水湿地の環境に関する研究は,分布及び成因,形成される場所の地形,面積,表層堆積物,水質,水文,存続期間と環境変化,生物的環境の各テーマについて,互いの関連性を考慮しながら進められている.得られた研究成果の中には,湧水湿地生 態系の保全・管理に役立てられているものもあるが,まだ深い理解に到達していない部分は多く,さらなる研究が求められている.

著者関連情報
© 2018 日本湿地学会
前の記事 次の記事
feedback
Top