抄録
南極,北極の同時オーロラ中継や動物の夜間撮影など,報道・番組を問わず各方面で活躍している超高感度ハイビジョンI.I. (イメージインテンシファイア・Image Intensifier) カメラは,電子増倍効果を利用した高感度素子であるI.I.を装備しているのが特徴である.今回,カメラの赤チャンネルに近赤外線にも感度のあるI.I.を採用すると共に,撮影レンズや色分解プリズムのコーティングを新規設計して近赤外線領域(約700nm~900nm)まで透過率を延ばし,ハイビジョンでは初めて近赤外線にも高い感度を持つカメラを開発した.従来の近赤外線カメラはモノクロであったが,RGB全チャンネルの信号をマトリクスで最適にミックスしてカラー表示が出来るモードも備えた.