抄録
近年,リアルタイムで3次元空間の物理シミュレーションが可能となってきている.このような3次元VR空間においては,力覚提示装置を用いることで,操作性の向上や現実感の増加が可能となる.物理シミュレータ上の剛体を直接操作する場合には,VR空間内で手の役割を果たす力覚ポインタと,ユーザが操作する力覚提示装置のエンドエフェクタを接続する必要がある.その方法として,両者をバネダンパモデルで接続するバーチャルカップリングと呼ばれる手法がある.しかしながら,カップリング係数の値により,デバイスの発振や忠実性の低下等の問題が発生するため,開発者はアプリケーションごとにカップリング係数を試行錯誤的に決定する必要があった.そこで本研究では,機械学習により適切なカップリング係数を自動的に決定/変更する操作手法を検討する.