抄録
「バンブーグリーンハウスプロジェクト」は、地域住民が自身らの手によって竹構造の園芸用ハウスを建設するプロジェクトである。このプロジェクトで建設されるバンブーグリーンハウスは馬蹄形断面を有している。近年の台風によってバンブーグリーンハウスが倒壊し、風に対する脆弱性が露呈する事例が発生した。この事例を受けて、バンブーグリーンハウスの適切な耐風設計の手順が必要となった。本研究ではまず風洞実験により風圧分布を評価した。続いて、構造解析を通して最大荷重効果をもたらす風圧分布を決定し、設計用風力係数を決定した。得られた設計用風力係数と通常の形状をもつ園芸用ハウスの風力係数を比較すると、剥離点の違いに関連した差異が確認された。