2004 年 15 巻 6 号 p. 281-288
容器LCC研究会では, 使用済み容器包装リサイクルについてのコストミニマムな社会的システムや費用負担のあり方を議論するための土台となる基礎的なデータが不足しているという認識から, 自治体の処理費用だけでなく, 飲料容器に関係する事業者の環境関連コストを調査し, 使用済み飲料容器のリサイクルコストの全体像の把握を試みた。その結果, 事業者のリサイクルに関わるコストは幅広く, 再商品化委託費用以外にもさまざまな費用が発生していることが判明した。また, これまで事業者負担が大きいといわれてきたリターナブル容器についても, そのコスト構造を明らかにし, 条件が整えばワンウェイ容器より経済的に優れたシステムとなり得ることが判明した。