使用済み製品の処理処分費用の製品価格内部化は, EPR政策があざす外部性の内部化の実現に際して選択肢のひとつである。国内でのリサイクル政策は, 製品価格内部化を好む傾向にあるが, 現実的には個別企業内の会計処理に不合理をもたらす手法である。価格内部化を行う際, 引当金や預り金として計上する方法が考えられるが, 引当金の場合, 現行では法人税法上の配慮がない限り課税となる。また, 預り金として認あられた場合にも未回収部分が永遠に残留する等の不合理が発生する。ドイツでは, 廃車輌の処理に関する法律の施行に際して, 所得税法改正により引当計上の損金処理を認め, 個別企業による財源確保を可能にしている。日本でも税法上の改正や配慮を施さない限り, 製品価格内部化という手法は成立しないばかりか, 企業の健全な経済活動をゆがめることになる。