廃棄物学会誌
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廃棄物処理・リサイクルの広域化のトレードオフについて
藤井 実
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2005 年 16 巻 6 号 p. 328-333

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抄録

廃棄物処理やリサイクルのための施設の大規模化は, 施設における単位処理量あたりの建設費やランニングコスト, あるいはエネルギーの消費量などを削減する観点において有利に働くことがある。反面, 施設規模の拡大に合わせて廃棄物の収集範囲が広域化するため, 収集・運搬に係わる費用や燃料消費などが増大することが懸念される。また, 費用やエネルギー以外にも, 処理に伴う環境負荷物質の排出量の増減, 収集・運搬に伴う交通量の増加および騒音や排ガスなどの問題大規模化した施設の周辺住民への健康面, 心理面での影響などを考慮する必要がある。本稿ではこれら広域化のメリット・デメリットについて, 概括的に述べている。

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© 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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