廃棄物の処理および循環過程での有害物質管理として簡易法が注目されているが, 利用目的を明確にすることを目的として, 簡易法の事例を分類した。 (1) 規制試験法と同等とみなされるもの, (2) 分析化学的な視点で標準試験法の操作手順を簡易化したもの, (3) 日常モニタリングに用いられるもの, (4) 標準試験法のスクリーニング法として用いられるもの, (5) 現場分析が可能であるもの, (6) 試料採取法として標準操作を簡易化したもの, (7) 規制物質以外の有害物質の総合指標等である。また簡易法のケーススタディとして, ダイオキシン類の簡易分析としての生物検定法における適用と課題および溶融スラグの有効利用におけるPbの日常モニタリング手法について報告した。