抄録
近年のドイツの埋立処分に関する戦略や問題廃棄物処理の現状について, ドイツ環境省のレポートや現地でのヒアリング, シンポジウムの参加により収集した情報をもとにまとめた。ドイツでは2005年より廃棄物の直接埋立処分を禁止し, 前処理を義務付けた。埋立処分される廃棄物の基準を設け, 家庭系ごみに関してはクラスIあるいはクラスIIの埋立地に処分される。また, ドイツにおける廃棄物処理方法の主流となっている, 焼却処理と機械・生物処理 (MBT) の現状と, 発生する残渣の性状や処分に関して紹介した。MBT残渣の性状は, 日本の破砕選別施設から発生する破砕不燃残渣と類似していた。