我が国における建設廃棄物は, 廃棄物全般のなかでも, その量と不適正処分などの面で極めて問題の多い廃棄物として存在し, また, 残土は, 廃棄物処理法上の廃棄物ではないが, 産業廃棄物全体に匹敵する規模で発生し, その処分を誤ると我が国の国土環境の壊廃に繋がる潜在力を持つものと捉える必要がある。本稿では, これらの建設廃棄物と建設残土を大量発生廃棄物として捉え, 平成3年度から建設省により本格的な調査として実施されることになった建設副産物センサス結果などをべースに, 発生量から処理・処分の実態を明らかにすると共に, これら廃棄物の処分に関わる問題構造を整理した。