膵管胆道合流異常症 (PBM) は、活性化された膵酵素によって、持続的に胆道粘膜の傷害、再生を繰り返す過程で、前癌病変を含む様々な粘膜変化を生じ、高率に胆道癌を合併する。したがって、一般にPBMと診断されれば、たとえ癌を合併しなくても、胆嚢摘出あるいは肝外胆管切除などの予防的手術が行われている。近年、診断技術の進歩により、PBMにおいても、遺伝子変異を含めた分子生物学的な解析がなされているが、各施設の症例数がわずかなため、統一された見解は得られていない。本稿では、自験例の成績を含め、PBMの癌化過程に関する最近の知見について紹介する。