2025 年 17 巻 2 号 p. 190-194
認知症患者は年々増加しており,その対応には早期発見と多職種連携による多方面からの支援が必要である.保険薬局で認知機能低下の早期発見につなげる活動を模索し,脳機能を測定する道具としてきらきら星脳活計(以下,本機)に着目した.本機は手の動きの画面表示と同じ動きをさせてその動きを計測し,視認から体動までの時間のずれや動きのずれを数値化することで,脳の運動調節機能の働き具合を測定する装置である.薬局内で本機を用いた脳機能調査を実施し,認知機能低下の早期診断に結び付いた例が存在した.また抗認知症薬使用者と非使用者の2群間で計測結果を比較したところ,使用者では有意にスコアが低いことから,本機の計測結果が認知機能を計るうえでの一つの指標となり得ることが示された.健康サポート機能を期待される薬局において,本機は地域患者の認知症早期発見につながる有効な手段になり得ると考える.