2025 年 17 巻 2 号 p. 185-189
本研究は保険薬局薬剤師と開業医師の協働による咽頭炎の抗菌薬処方最適化を検証した.協議は咽頭炎に対して抗菌薬を使用する際の判断基準や薬剤選択について双方の視点から意見交換を行った.2022年4月~2024年1月の経口抗菌薬処方を対象に協議前後(2023年7月)での処方変化をAWaRe分類に基づき比較した.その結果,ペニシリン系・第一世代セファロスポリン系(Access群)の使用は6.7%から56.9%に増加し,第三世代セファロスポリン系・ニューキノロン系(Watch群)は91.4%から40.6%に減少した(p<0.01).薬剤師による情報共有と処方提案は狭域スペクトル抗菌薬への移行を促進する可能性が示唆された.特にペニシリンアレルギーを考慮したセファレキシンの提案が本成果に寄与した.本研究は外来診療における薬剤耐性対策において地域薬局薬剤師の関与が処方改善に寄与する可能性を示す一例である.