論文ID: oa.2025-0022
本研究は,地域の薬局を定期的に利用する慢性疾患患者における服薬の「うっかり忘れ」に対して,薬剤師の関与が与える影響を検討した.インターネットを用いたアンケート調査により,うっかり群と非うっかり群の服薬に関する意識を調査および検討した.探索的因子分析により「薬剤師との関わり」と「薬物治療への熱意」の2因子を抽出した.うっかり忘れを目的変数としたロジスティック回帰分析では「多剤併用」および,「薬剤師との関わり」がうっかり忘れの抑制に有意な影響を示した.またその頻度を目的変数とした重回帰分析では「薬物治療への熱意」が忘れの程度を低減する要因であることが示された.これらの結果は,薬剤師の継続的な関与が服薬の「うっかり忘れ」を抑制し,服薬アドヒアランス向上に寄与する可能性を示唆している.