2001 年 9 巻 p. 65-69
社会福祉領域で職業を得ようとしている養成校の学生は,人格的な発達としてかなり順調な状況を示しており,それは職業選択における選択要因と関連を示していることがわかった。職業選択における「労働条件」重視は自分確立尺度(アイデンティティ確立尺度)において他者(異性)受容力が高いことが予測され,「パーソナリティ要因」重視は自己確実性,情緒安定性,自己制御能力の高さなどが予測できた。「仕事の内容」の重視は情緒安定性の高さを予測できたが,主体性とは相反する関係であった。「両親の影響」も自己受容と負の関係であり,両親の影響に左右されるほど自己受容は低いだろうと予測された。