山口医学
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症例報告
術前診断し緊急腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行しえた胆嚢捻転症の1例
新藤 芳太郎蘓村 秀明的場 勝弘國吉 巌岡 正朗
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2009 年 58 巻 6 号 p. 255-259

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抄録
症例は90歳の女性で,右上腹部痛にて当院入院となった.右上腹部を中心に圧痛,反跳痛,筋性防御を認めた.入院時検査所見では白血球数13,100/μl,CRP 21.05mg/dlと著しい炎症反応の上昇を示し,軽度の黄疸を認めた.腹部超音波検査では,胆嚢腫大と胆嚢壁の全周性肥厚,頚部の腫瘤状くびれを認めた.腹部CT検査では胆嚢壁の肥厚・胆嚢腫大を認めた.以上より胆嚢捻転症と診断し,緊急腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.胆嚢はGross I型の遊走胆嚢で時計回りに360度回転しており,胆嚢捻転症による壊疽性胆嚢炎をきたしていた.胆嚢捻転症をきたす症例は遊走胆嚢であり,腹腔鏡下胆嚢摘出術はよい適応であると考えられる.
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© 山口大学医学会
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