日本腰痛学会雑誌
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椎体偽関節に対する骨セメントを用いた椎体形成術の経験
穴吹 弘毅
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2007 年 13 巻 1 号 p. 171-174

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抄録
2006年2月から行った経椎弓根的椎体形成術15例17椎体の結果を報告する.罹患高位はT11:1椎体,T12:5椎体,L1:6椎体,L2:3椎体,L3:1椎体,L4:1椎体であった.男性4例,女性11例で平均年齢は70歳(65~90歳)であった.過去の治療の有無にかかわらず腰痛発症後1カ月以上経過した例を対象とした.発症後手術までの期間は平均3.5カ月(1.5~8カ月)であった.全例MRIとレントゲンにて診断した.術後経過観察期間は1~6カ月である.手術時間は平均35分(23~44分)で出血量は少量であった.注入セメント量は平均4.2 cc(約3~7 cc)であった.術中・術後の合併症は全くなかった.経椎弓根的椎体形成術は,術直後からADLの著しい改善が認められ,小侵襲であり,椎体圧迫骨折後偽関節例の難治性腰背部痛の軽減に非常に有用な方法であった.
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© 2007 日本腰痛学会
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