日本腰痛学会雑誌
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[特別企画]『腰痛研究のエビデンス・評価と臨床的展望』
日本整形外科学会腰痛疾患問診票(JOABPEQ)の科学性と有用性について
宮本 雅史福井 充紺野 慎一白土 修高橋 和久廣田 良夫菊地 臣一
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2009 年 15 巻 1 号 p. 23-31

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抄録

JOABPEQは従来のJOA scoreを改訂し,国際的に通用する評価基準とすることを目的として作成された.作業部会は日本脊椎脊髄病学会におかれ,2000年6月より作業を開始し,2007年5月に日本整形外科学会から発表された.基本的理念は,1)腰痛性疾患に特異的 2)患者立脚型 3)腰痛による機能障害,能力低下,社会的ハンディキャップおよび心理的問題などを多面的に評価する,4)信頼性と妥当性が証明できることである.作成されたJOABPEQの特徴は以下である.1)疼痛関連障害,腰椎機能障害,歩行機能障害,社会生活障害および心理的障害の5つの因子からなり,因子ごとに重症度を100点満点で表し,値が大きいほど良好であることを示している. 2) 5つの因子は独立しているので因子ごとに別々に評価する. 3)基本的には順序尺度を基にしたものであり,ノンパラメトリットク的表現・解析を行う必要がある.

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© 2009 日本腰痛学会
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