日本腰痛研究会雑誌
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腰部脊柱管狭窄症に対する腰椎後側方固定術の手術成績
武本 俊彦橋本 俊彦水村 珠青
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1999 年 5 巻 1 号 p. 48-54

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抄録
平成5年4月から平成10年3月に当院で手術された腰椎変性疾患110例中固定術が施行された男性12例, 女性12例, 計24例について検討した.平均手術時年齢は55歳 (27~74歳) で, 変性すべり群 (DO) 11例と変性狭窄群 (DS) 13例であった.術式は椎弓切除術+PLF単独16例 (66.7%) で, PSF併用例はDO群の5例とDS群の3例, 計8例であった.骨癒合判定でsolid unionはPSF併用群が7例 (87.5%) であったのに対して, PLF単独群では11例 (68.8%) であった.またnon unionはPLF単独群の1例に発生し, 再手術が行われたが成績は不良であった.しかしながらnon union以外の症例では疾患別や骨癒合判定別および術式別にみても有意な相違はみられなかった.腫瘍や外傷を除くとPSF法は不安定性の高度な変性すべり症や多椎間固定例が適応と考えられ, これ以外の多くの腰部脊柱管狭窄症では徐圧術+PLF単独で治療可能と考えられた.
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