日本養豚学会誌
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原著
暑熱期における種雄豚へのアスタキサンチン含有飼料の給与が精液性状および液状保存後の精子運動率に及ぼす影響
山口 昇一郎岡本 愛弓岡田 徹
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54 巻 (2017) 4 号 p. 161-167

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抄録

暑熱期において,種雄豚では精液性状の悪化が問題となっている。本研究では,抗酸化作用を有するアスタキサンチン含有飼料を暑熱期(6〜8月)の種雄豚に給与して,精液性状に及ぼす影響について検討した。試験区は,市販の種豚用飼料を給与した対照区(n=3)と種豚用飼料にアスタキサンチン含有混合飼料を50〜100g添加したアスタキサンチン区(n=4)とした。採取した精液は,モデナ液で希釈し,15℃で保存した。希釈精液は,1,3,5および7日保存後に38℃で培養して継時的な精子運動率を観察した。2か月間アスタキサンチン含有飼料を給与したところ,精子運動率,精液量,精子濃度,総精子数および精子奇形率について対照区と有意差は認められなかった(P>0.05)。また,希釈精液を1,3,5および7日間保存後に5時間まで培養した時には,保存1,3および5日間には試験区間で有意差は認められなかった。しかし,7日間保存後に5時間培養した場合において,アスタキサンチン区の精子運動率が対照区に比べて有意に高かった(P<0.05)。以上のことから,暑熱期の種雄豚へアスタキサンチン含有飼料を給与することにより,液状保存後の希釈精液の品質が維持できることが明らかとなった。

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© 2018 日本養豚学会
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