日本養豚学会誌
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重回帰分析による豚枝肉出荷成績の検討
石岡 宏司新井 肇
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1990 年 27 巻 3 号 p. 146-152

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抄録

豚枝肉出荷成績の最終的目標を「平均枝肉単価」に置き, 出荷時に得られる各指標を総合的に検討するために重回帰分析の適用を試み, 平均枝肉単価を規制する要因を分析し, 次の結果を得た。
1. 平均枝肉単価を構成する要因としては出荷日上物単価, 上物率, 平均枝肉重量の標準偏差の3つが説明変数として有効である。
2. これらの説明変数からなる重回帰式の自由度調整済決定係数(R2)は0.967, 回帰からの標準誤差 (Se) は0.963(円) である。
3. これら3つの説明変数の平均枝肉単価に対する相対的な寄与の程度を標準回帰係数により求めると, その値の高いのは出荷日上物単価 (0.833) で, 次いで上物率 (0.439), 平均枝肉重量の標準偏差 (-0.158) の順となる。したがって, 平均枝肉単価を高めるためには, 枝肉市況の良い時期により多くの肥育豚を出荷できるような生産体制の確立が経営上重要なポイントであり, さらに上物率を向上せしめる生産技術が重要であることが示唆された。

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