有機合成化学協会誌
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α, ω二官能ポリスチレンの合成
α, ω二官能ポリスチレンの合成とその反応 (第1報)
志村 幸雄
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1969 年 27 巻 5 号 p. 453-457

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抄録

ポリスチレンの両末端に活性基, とくに水酸基を導入する方法を過酸化水素を開始剤としたラジカル重合, 連鎖移動剤を用いてハライドを合成していく方法, スチレンホルムアルデヒド共重合体の解重合, リビング重合による方法などにつき検討を行なった。前三者の場合は分子量の点, 導入された水酸基数が小さいという点でブロック重合の原料としては難点がある。リビング重合による方法は比較的低分子量の末端水酸基数の大きい結果を与えたので芳香族電子供与体の種類, 溶媒, 対カチオンなどの影響を検討し, K, Csを用いると酸化エチレン鎖が長くなることを見出した。
α, ωジヒドロキシルポリスチレンを合成する方法をいろいろ検討したがリビングポリスチレンを用いるのが一番有効で, 連鎖移動剤を用いたものや共重合物の解重合によるものは本質的にあるいは行程的に困難をともなうことがわかった。リビング重合を用いると比較的低分子量のポリスチレンを合成でき, 対カチオンにK, Csを用いると酸化エチレン鎖が長くなることが見出された。

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