無水酢酸またはアセトニトリルを溶媒とし, LiClO4を支持塩として窒素中でアセナフチレンを電解すると陽極にポリマーが生成した。Springerの式により算出した分子量は通電量にさほど影響されず約2000であった。
この電解重合はカチオン重合であることがアクリロニトリルまたはスチレンとの共重合, ラジカル禁止剤を添加して行なった電解重合より推察された。無水酢酸を溶媒に用いた場合の生成ポリマーはその末端にアセトオキシ基が存在し, アセトニトリル溶媒では存在せずその構造は通常のポリアセナフチレンと類似していることが判った。