2024 年 33 巻 4 号 p. 430-435
ガリレオ衛星をはじめとする巨大ガス惑星まわりの主要規則衛星は,周惑星円盤内でダストや微惑星などの固体物質が集積することで形成されたと考えられている.惑星まわりの流れ場に関する研究は活発に行われてきた一方で,衛星材料となる固体物質の周惑星円盤への供給については未だ不明点が多い.本研究では,惑星まわりの局所領域における高解像度数値流体計算とダストの軌道計算を用いて,周惑星円盤へのガス・ダストの降着過程の惑星質量依存性を調べた.衛星形成において重要なパラメータである降着ガス中でのダスト保持度に着目し,その惑星質量依存性を求めた.その結果,ダスト保持度は惑星質量が大きいほど,また原始惑星系円盤におけるダスト層の厚みが大きいほど,大きくなることがわかった.本研究の結果は,系外惑星を含む様々な質量の巨大ガス惑星の周惑星円盤へのダスト供給およびそこでの衛星・微衛星形成を考えるうえで重要となる.