日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌
Online ISSN : 2424-1776
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ISSN-L : 1880-2133
48 巻 , 3 号
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  • 加瀬 ちひろ, 江口 祐輔, 古谷 益朗, 植竹 勝治, 田中 智夫
    原稿種別: 本文
    2012 年 48 巻 3 号 p. 95-102
    発行日: 2012/09/25
    公開日: 2017/02/06
    ジャーナル フリー
    ハクビシンによる家屋侵入が問題となっており、侵入防止技術の確立が望まれている。ハクビシンは登しょう能力に優れており樹上環境も利用することから、家屋内では天井裏への移動経路として中空構造をした壁体内を利用している可能性がある。日本家屋の壁は外壁と間仕切り壁の二種類あるが、それぞれ壁体内の幅は様々であり、このような壁の特徴は、ハクビシンの侵入の可否に影響を及ぼす可能性がある。そこで本研究では、2枚の板で形成した垂直な隙間をもつ実験装置を用い、ハクビシンが侵入可能な隙間幅を検討した。実験の結果、ハクビシンは4種類の登り方で背中と四肢で板を押しながら、幅6cmから25cmの垂直な隙間を登った。隙間幅12cm以上では隙間内で体重を支えることが困難になるため、基本となる登り方で侵入に失敗すると、実験装置の他の場所から侵入を試み、体勢や登りはじめの行動を変化させた。登るまでの潜時および報酬までの到達時間は、隙間幅8cm以下および18cm以上で長くなったことから、ハクビシンは幅9〜17cmの隙間を比較的容易に登る可能性が示された。多くの日本家屋の壁体内は幅8〜11cmであることから、ハクビシンは壁内部の垂直な隙間を経路として利用し、家屋内を自在に移動できることが示された。
  • 後藤 裕司, 玉井 光成, 鈴木 徳彦, 池田 哲也
    原稿種別: 本文
    2012 年 48 巻 3 号 p. 103-110
    発行日: 2012/09/25
    公開日: 2017/02/06
    ジャーナル フリー
    本研究は、放牧地における肉用牛の腟内に留置した腟内温度計を用いて、腟内温度測定による発情発見方法について調査し、乗駕行動の観察および万歩計システムによる発情発見方法との比較を行い、その実用性を検証した。黒毛和種経産牛4頭の腟内に腟内温度計を留置し、牛温恵システム(REMOTE社)を用いて5分毎に腟内温度を計測した。3ヵ月間の計測結果よりデータが1時間内に1度も得られることなく、受信エラーが発生した時間数は、合計88時間(1.06時間/日)であった。試験期間中に16回の発情を確認し、腟内温度は発情前日には低く、発情日に高くなり発情周期中で変化した。発情の検出は、基準日数、上昇温度、継続時間の各条件に基づき、腟内温度の全データをシミュレーションした。その結果から発情発見率、正確率、発情発見精度を求めて、最適条件と発情検出能力について評価した。発情発見の最適基準は、基準日数3日、上昇温度0.4℃、継続時間4時間の条件であった。また、3種類の発情発見方法(膣内温度、乗駕行動、万歩計システム)を比較した結果、発情発見率に差は見られなかったが、発情発見の正確率は、腟内温度および乗駕行動が万歩計システムより有意に高くなった。以上の結果より、腟内温度計を用いて膣内温度を計測することで放牧牛の発情発見がより正確に実施できることが示された。
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