筑波山の植栽後6年,13年,38年,80年のスギ人工林の土壌中とスギリター中に穿入しているササラダニ相および中型土壌動物相を比較調査した。その結果,中型土壌動物の密度は植栽後6年が最も高くその後減少し38年目で最も低くなった。ササラダニの主要種の変動パターンは土壌の未分解有機物量と関連するもの,水分条件に左右されるもの,スギの針葉リターの量と相関しているもの,植栽後の年数に関連している4つのタイプに分けられた。近似種間で植栽後の経過にともなう分布の交替がみられた。スギの針葉リター中に穿入していたのは4種おり Rhysotritia ardua, Hoplophthiracarus foveolatusの2種が優占種であった。
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