飽血したシュルツェマダニの休眠および非休眠幼虫の耐乾燥性を相対湿度74%,温度25℃および4℃の条件下で比較した。休眠および非休眠幼虫は,相対湿度74%,温度25℃の条件下では,急速に生存率が低下した。この条件下では,休眠幼虫の平均寿命は,非休眠幼虫よりも有意に短かった。相対湿度74%,温度4℃の条件下では,休眠および非休眠幼虫の生存率は,徐々に低下した。この条件下では,休眠幼虫と非休眠幼虫の間で,平均寿命に有意な差はみられなかった。以上の結果は,飽血したシュルツェマダニの幼虫は,休眠によって耐乾燥性を高めることがないことを示唆する。
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