接着歯学
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29 巻, 2 号
接着歯学29巻2号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 森上 誠, 行定 健治, 田島 賢一, 杉崎 順平, 宇野 滋, 山田 敏元
    2011 年 29 巻 2 号 p. 55-59
    発行日: 2011年
    公開日: 2022/03/31
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究の目的は,フロアブルレジンが,実際の臨床において,従来のペーストレジンと比較してどの程度の使用頻 度を占めているのかについて調査することである.10 名の歯科医師が,3カ月間にわたって各種の窩洞を接着性フロ アブルレジンまたはペーストレジンを用いて修復を行った.その際,窩洞の種類をⅠ級,Ⅱ級,Ⅲ級,Ⅳ級,Ⅴ級, WSD,根面う蝕,切縁,Facing,補修修復,その他の11 種類に,窩洞の幅を小(1mm 未満),中(1mm 以上2 mm 未満),大(2mm 以上)の3段階に,窩洞の深さを浅(1mm 未満),中(1mm 以上2mm 未満),深(2mm 以上)の3段階に,使用したレジンの種類をF(フロアブルレジン修復),P(ペーストレジン修復),F + P(フロ アブルレジンとペーストレジンによる併用修復)の3パターンに分類した.その結果,レジン修復の全症例数は1,122 であり,このうちフロアブルレジン修復は567(50.5%),ペーストレジン修復は378(33.7%),併用修復は177 (15.8%)であった.Ⅲ級,Ⅴ級,WSD,根面う蝕,補修修復ではフロアブルレジン修復が過半数を占めた.さらに, 窩洞の幅が1mm 未満または深さが1mm 未満の症例ではフロアブルレジン修復が過半数を占め,窩洞の幅が1mm 以上かつ深さが2mm 以上の症例では併用修復が過半数を占めることが明らかとなった.
  • 田島 賢一, 杉崎 順平, 森上 誠, 宇野 滋, 山田 敏元
    2011 年 29 巻 2 号 p. 60-68
    発行日: 2011年
    公開日: 2022/03/31
    ジャーナル オープンアクセス
    インジェクタブルレジンが臨床で広く用いられるようになってきているなか,S-PRG 技術を応用した新しいフッ素 徐放性インジェクタブルレジンBeautifil Flow Plus F00,F03(松風)が市販された.このレジンはその適度な流動 性や操作性を保ちつつ,しかもナノフィラーを高密度に充填することによって高い機械的強度をもつため,前歯部の みならず臼歯部への応用が可能になっている.今回われわれはこのインジェクタブルレジンを用いてまず硬化物研磨面のSEM 観察,曲げ強さと圧縮強さの測定,抜去歯を用いた操作性の評価,ならびに外来患者に対する臨床応用を行った.その結果,Beautifil Flow Plus はガラスフィラーの間に0.8μm 程度の球状フィラーと細かなS-PRG フィラーが高密度に充填されているのが確認された.Beautifil Flow Plus F00,F03 の3 点曲げ強さは約130MPa とBeautifil Flow F02,F10 より有意に高くBeautifilⅡ と同等の値を示し, 圧縮強さは約350MPa とBeautifilⅡ より有意に高く Beautifil Flow F02,F10 と同等の値を示した.抜去歯を用いた操作性の評価や臨床応用からBeautifil Flow Plus はその適度な流れとペーストの硬さによって良好な臨床操作性を示すとともに単独で審美的な修復処置を行うことが可能であることが示唆された.
  • 甕 富美子, 伊藤 修一, 塚本 尚弘, 斎藤 隆史
    2011 年 29 巻 2 号 p. 69-76
    発行日: 2011年
    公開日: 2022/03/31
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究の目的は,象牙質知覚過敏症に用いられる各種接着材料について接着強さと象牙質封鎖性を比較・検討する ことである.シーリングコート材として,ハイブリッドコート(サンメディカル,以下HC),接着性象牙質知覚過敏 抑制剤としてシールドフォース(トクヤマデンタル,以下SF)とクリンプロ XT バーニッシュ(3M ESPE,以下 XT),ワンステップ象牙質接着材として,ボンドフォース(トクヤマデンタル,以下BF)を用いて,ヒト抜去大臼 歯象牙質に対する微小引張り強さ測定用試料を作製し,24 時間水中保管後,接着強さの測定を行った.また,象牙質 切片に試料を塗布し封鎖性試験装置を用いて,24 時間後,象牙質に対する封鎖性を測定した.  微小引張り接着強さの測定において,HC,BF, SF およびXT 間で有意差は認められなかったが,全ての材料で 30MPa 以上の接着強さが認められた.また,象牙質封鎖性に関しても各試料間で有意差が認められなかった.以上 の結果から,本研究で使用したシーリングコート材,象牙質知覚過敏抑制剤とワンステップ象牙質接着材は,象牙質 知覚過敏治療において有効であることが示唆された.
  • 黒川 弘康, 利根川 雅佳, 飯野 正義, 古宅 眞由美, 白土 康司, 山路 歩, 坪田 圭司, 安藤 進, 宮崎 真至, 岩内 伸雄
    2011 年 29 巻 2 号 p. 77-83
    発行日: 2011年
    公開日: 2022/03/31
    ジャーナル オープンアクセス
    試作接着システム(LLB-2,トクヤマデンタル)の初期およびサーマルサイクリング負荷後の歯質に対する接着強 さを測定するとともに,その破断面を観察することによって,基本的接着性能について検討を加えた.ウシ歯エナメ ル質および象牙質に対して,製造者指示条件に従って歯面処理を行った後,LLB-2 専用のフロアブルレジンを填塞, 光照射を行い,これを接着試片とした.これらの接着試片を,37℃の精製水中に10 分あるいは24 時間保管した後, 剪断接着強さを測定した.また,24 時間水中保管後にサーマルサイクリングを10,000 回負荷した接着試片について も測定を行うとともに,測定後の破断面についてFE-SEM 観察を行った.その結果,LLB-2 の10 分および24 時間後 の接着強さは,エナメル質で17.9 ~ 20.1 MPa および象牙質で14.8 ~ 16.4 MPa であり,良好な接着強さを示した. 一方,サーマルサイクリングの負荷によって,いずれの被着面においても接着強さが低下する傾向を示した.また, 接着試験後の破断面のSEM 観察からは,10 分および24 時間後で,エナメル質および象牙質ともにアドヒーシブと 歯質との接合界面付近における混合破壊を示したのに対し,サーマルサイクリング負荷後では混合破壊の割合が減少した.本実験の結果から,試作接着システムLLB-2 は,エナメル質および象牙質ともに,安定した接着性を示すことが明らかとなった.
  • 日野浦 光
    2011 年 29 巻 2 号 p. 84-
    発行日: 2011年
    公開日: 2022/03/31
    ジャーナル オープンアクセス
  • 柵木 寿男
    2011 年 29 巻 2 号 p. 85-89
    発行日: 2011年
    公開日: 2022/03/31
    ジャーナル オープンアクセス
  • 吉田 靖弘, 沖原 巧, 長岡 紀幸, 井上 哲, 鳥井 康弘
    2011 年 29 巻 2 号 p. 90-94
    発行日: 2011年
    公開日: 2022/03/31
    ジャーナル オープンアクセス
  • 佐野 英彦
    2011 年 29 巻 2 号 p. 95-97
    発行日: 2011年
    公開日: 2022/03/31
    ジャーナル オープンアクセス
  • 島田 康史
    2011 年 29 巻 2 号 p. 98-102
    発行日: 2011年
    公開日: 2022/03/31
    ジャーナル オープンアクセス
  • 奈良 陽一郎, 山田 正
    2011 年 29 巻 2 号 p. 103-108
    発行日: 2011年
    公開日: 2022/03/31
    ジャーナル オープンアクセス
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