本研究の目的は,各種被着面処理材の塗布がPEEK(Polyetheretherketone)へのレジン系装着材料の接着強さに及ぼす影響を明らかにすることである.PEEKディスクから10×10×3 mmの被着体を切り出し(Isomet TM LS,BUEHLER,USA),常温重合型レジン(Palapress,Kulzer,Germany)にて包埋したものを試験体とした.PEEK表面にアルミナブラスト処理後,各種被着面処理材とMMA溶液を塗布したのち,レジン系装着材料にて円柱状ステンレス(直径6 mm,高さ10 mm)を接着し,すべての試料は37℃の超純水に24時間保管した.その後,圧縮せん断試験を行い,せん断接着強さを計測した(n=15).その結果,プライマー処理なし(CO)と比較して歯科レジン用接着材料(CAD/CAMレジン用アドヒーシブ,松風,京都)(RA),歯科用象牙質接着材(ビューティボンドXtreme,松風,京都)(BX)の接着強さが有意に大きくなった(
p < 0.01).一方でCOと,シラン処理材である歯科セラミックス用接着材料(松風ポーセレンプライマー,松風,京都)(SP),歯科用汎用アクリル系レジン(PROVINICE,松風,京都)のMMA溶液(PE)間では有意差は認められなかった(
p > 0.05).以上の結果から,RAとBXの塗布がPEEKへのレジン系装着材料の接着強さを向上させることが示唆された.
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