ドライフィルムフォトレジスト(DFR: Dry Film photoResist)を用いたフォトリソグラフィーに よりミクロンサイズのNiめっきパターンを形成した際,庇状のバリ(Eaves)が発生することが問題になっている。SEM観察やXMA解析により,Eavesの断面形状がBird's-beak状になっていることがわかった。Eaves発生のファクターとして,Cu基板とDFR.現像液の三重点における接着エネルギーの平衡に着目したところ,現像液がCu基板/DFR界面に浸入し,微細な隙間を形成する可能性があることがわかった。しかし,単純に微細な隙間にNiめっき液が浸入しただけではBird's-beak状のEavesは形成されない。さらに解析を進めたところ,Niめっき液は微細な隙間の有無に関係なく, Cu基板/DFR界面に浸入でき,めっきの成長によりBird's-beak状のEavesが形成されることがわかった。以上の結果より,Eaves形成モデルを確立した。
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