日本接着学会誌
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40 巻, 5 号
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総説
技術論文
  • 佐藤 暢也, 稲垣 慎二, 島村 篤, 山田 英介
    2004 年40 巻5 号 p. 191-199
    発行日: 2004/05/01
    公開日: 2014/11/30
    ジャーナル フリー
     ポリウレタンの物性におけるハードセグメントの影響に着目し,1,4-ブタンジオール(1,4-BD)と4,4'-ジフェニルメタンジイソシアナートから成るハードセグメント含有ポリウレタン鎖を導入したエポキシ樹脂末端オリゴマー(Epoxy resin Terminated Polyurethane: ETPU-Bタイプ)を合成した。その際,ソフトセグメントとして,分子量2000のポリオキシプロピレングリコール(PPG)及びポリカーボネートグリコール(PCG)を用いた。それら2種類のETPU-BタイプをそれぞれビスフェノールA型エポキシ樹脂/アジピン酸ジヒドラジド(ADH)硬化系に添加し,諸物性に対するハードセグメントの影響を,ハードセグメントを有しないETPU-Nタイプ系と比較しながら検討した。その結果,ETPU-Bタイプ系は,ETPU-Nタイプ系より硬化物の弾性率が高いこと及びより広い添加量領域で高い破壊靭性値を示すことを認めた。また,電子顕微鏡(SEM)観察の結果から,ETPU-Bタイプ系は.,Nタイプ系より微細な0.5~1.0/zmのウレタン粒子が均一に分散したミクロ相分離櫛造を形成しやすいことを明らかにした。
研究論文
  • 石川 博之, 瀬戸 和夫, 中川 雅博, 岸 信夫, 牧野 雅彦, 佐藤 千明
    2004 年40 巻5 号 p. 184-190
    発行日: 2004/05/01
    公開日: 2014/11/30
    ジャーナル フリー
     異種材料を弾性系接着剤により接着して構成された複合建材を,廃棄時に加熱するだけで分離できるようにし,リサイクルを可能とする「解体性接着技術」を開発した。百数十度の加熱により,接着剤ポリマーの柔軟化と熱膨張性マイクロパルーンの膨張が同時に起こることで,接着力を失い容易に分離可能となる。 本論文では,リサイクルが困難な金属との複合体である,金属とセメント板,石膏ボード,樹脂板の分離性検討を報告する。弾性系解体性接着剤は,マイクロバルーンを5~15%配合した組成が接着性と分離性の両立に有効であった。促進耐久性評価として,60℃で30日間暴露した後も接着力の低下は認められず,またその後の150~180℃で2分間の遠赤外線加熱において分離も容易であった。開発技術において,接着工法は従来の接着剤と同様,また加熱分離作業は数分と非常に短時間でよく,性能のみならず,工法面,コスト面においても有効な技術と考えられる。
研究論文
  • 岸 肇, 植澤 和彦, 松田 聡, 村上 惇
    2004 年40 巻5 号 p. 177-183
    発行日: 2004/05/01
    公開日: 2014/11/30
    ジャーナル フリー
     構造用接着剤への要求特性のうち,剥離接着強さと耐熱性はトレードオフの関係になりやすく,これらを両立する接着剤の研究開発は重要課題である。本研究では,ポリアミド系微粒子添加エポキシ樹脂を調製し,樹脂特性と接着特性との関係および物性発現メカニズムを検討した。ポリアミド12微粒子添加樹脂は既存のコアシェルゴム微粒子添加樹脂に比較し,樹脂靭性向上が剥離接着強さ向上に結びつく効果が高いことがわかった。ポリアミド微粒子添加系では進展クラック先端より後方側に粒子ブリッヂングが生じ,粒子の塑性変形にてエネルギーを吸収するため,樹脂の塑性変形に依存するゴム添加系より被着体による変形拘束の影響が小さく,剥離接着強さ向上が顕著になると考察した。樹脂との界面接着性良好な高靭性熱可塑性樹脂微粒子による接着剤改質は,ゴム添加に比較して耐熱性を損なわずに剥離接着強さを向上させる有効技術と考えられる。
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