日本接着学会誌
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40 巻, 9 号
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総説
総説
研究論文
  • 岡松 隆裕, 三田 真己, 越智 光一
    2004 年40 巻9 号 p. 385-393
    発行日: 2004/09/01
    公開日: 2014/11/30
    ジャーナル フリー
     ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DGEBA)と末端に反応性シリル基をもつポリプロピレンオキサイド(DMSi-PPO)のブレンド系を異なる表面自由エネルギー(γs)をもつ被着体に接着し,その界面の化学組成をFT-IR ATRを用いて調べた。この結果γsの大きなアルミニウム,ポリビニルアルコール(PVA)およびUV照射させたポリエチレン(PEuv)では,本系硬化物の表面にはDGEBAが多く存在し,表面から0.48μmの深さまで組成勾配を有していることが示された。一方γsの小さなポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリプロピレン(PP)との界面では,DMSi-PPOが多く存在し,その濃度勾配が内部0.24μmの深さまで存在した。これら,バルクとは異なる組成比をもつ接着界面においては,バルクとは異なった相分離過程を経て硬化物中の相構造が形成されていることが示された。
研究論文
  • 門田 丈治, 長谷川 喜一, 舩岡 正光
    2004 年40 巻9 号 p. 380-384
    発行日: 2004/09/01
    公開日: 2014/11/30
    ジャーナル フリー
     天然リグニンから相分離システムにより誘導されるリグノフェノールの接着剤への展開について検討した。リグノフェノールは,樹木成分の約30%を占めるリグニンの3次元網目構造を解きほぐした新規な材料であり,その構造中には多くのフェノール性およびアルコール性水酸基を含んでいる。そのため,植物資源由来の‘ポリオール’であると捉えることができる。これをネットワークポリマーの架橋剤に用いれば,通常用いられるポリオールよりも反応点が多いため架橋密度が高くなり,高性能化が期待される。そこで,ポリウレタン樹脂のポリオール代替材料としてリグノフェノールを用い,その接着性能および熱的性質の向上を試みたところ,通常のポリウレタンに比較して最大2.6倍接着強度が向上し,かつ高耐熱性の接着剤が得られた。
研究論文
  • 山下 陽一郎, 遠藤 剛
    2004 年40 巻9 号 p. 368-379
    発行日: 2004/09/01
    公開日: 2014/11/30
    ジャーナル フリー
     リン酸(PA)を含有したセルロースアセテート(CA; DS=2.5)フィルム/繊維の生分解挙動をラボ土壌埋設試験により調べた。その結果,無添加のCAに比べ,PA含有CAでは生分解速度が向上した。このPA含有CAは,蔵置(相対湿度60%)において,CAのアセチル基の脱離を示唆する酢酸の生成およびDSの低下が認められた。一方,ポリビニルピロリドン(PVP)およびPAを含有したCAの場合,その生分解速度はPA含有CAとよく一致したもの,蔵置下におけるPA含有CAで認められたCAの脱アセチルに起因する酢酸の放出は抑制された。IR分析から,PA含有CAでは,PAとCAのアセチル基との相互作用が認められた。一方,PVA-PA含有CAでは,PAはCAのアセチル基よりPVPのカルボニル基と優先的に相互作用していた。水が過剰に存在する環境下ではPAが酸触媒として機能し,CAのDSは低下した。
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