日本接着学会誌
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42 巻, 9 号
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総説
研究論文
  • 山田 雅章, 前田 理恵子, 滝 欽二, 渋谷 光夫
    2006 年42 巻9 号 p. 364-371
    発行日: 2006/09/01
    公開日: 2014/12/31
    ジャーナル フリー
    PVA側鎖の一部にアセトアセチル (AA) 基を導入したAA化PVAの優れた木材接着性能を解明するため,AA化PVAの界面活性能の評価やPVA水溶液のpMDI (ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート)分散特性とイソシアネート (NCO) 基消費性能の関係を,重合度ならびに側鎖に導入した疎水基の量および分布状態を変えた一般PVAを比較に用いて検討した。AA化PVAの各種特性を疎水基の量と分布状態が同程度である一般PVAと比較した。その結果,AA化PVA水溶液は表面張力や油状成分との界面張力が低く,良好な界面活性能を示すことがわかった。また,AA化PVA水溶液の油状成分分散性能は高く,一般PVAに比べて水溶液中でpMDIを小さな粒子に分散させることが明らかとなった。PVA水溶液中でのイソシアネート基消費についてもAA化PVAは優れた性能を示した。以上のことから,AA基は疎水基として優れた界面活性能を有するだけでなく,反応性を持つ官能基として油状成分を水溶液中に分散させる機能を有することが明らかとなった。
研究論文
  • 岸 肇, 稲田 雄一郎, 今出 陣, 植澤 和彦, 松田 聡, 佐藤 千明, 村上 惇
    2006 年42 巻9 号 p. 356-363
    発行日: 2006/09/01
    公開日: 2014/12/31
    ジャーナル フリー
    耐熱接着性と加熱解体性を兼備する構造用エポキシ樹脂接着剤の組成設計を試みた。イミド骨格を有する高極性単官能エポキシ(グリシジルフタルイミド: GPI) をビスフェノールA型エポキシ樹脂に配合することにより,他の単官能エポキシ添加系と比較して硬化樹脂の Tg 低下を抑制しつつ Tg を越えた温度域での軟化が大きくなり,ゴム平坦域弾性率を効果的に低下させうることを見出した。また,同エポキシ組成であっても硬化剤種によって熱軟化挙動は異なり,潜在性硬化触媒ジシアンジアミド/ジクロロフェニルジメチルウレアは,Tg 低下抑制効果と熱軟化効果のバランスに優れた硬化物を与えた。これらの知見を基に,80℃以上の Tg,3GPa以上のガラス領域樹脂弾性率を保ちつつ,ゴム状平坦域弾性率を約 2MPa にまで低下させ得る GPI 25%含有エポキシ樹脂組成物を得た。さらに,上記樹脂組成物に膨張黒鉛を 10%添加することにより,80℃せん断接着強さが 20MPa という構造材適用レベルの耐熱接着性を有し,かつ,膨張黒鉛の熱膨張により加熱解体する解体性接着剤組成を見出した。
研究論文
  • 細野 清志, 金澤 昭彦, 森 秀晴, 遠藤 剛
    2006 年42 巻9 号 p. 350-355
    発行日: 2006/09/01
    公開日: 2014/12/31
    ジャーナル フリー
    代表的な光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウム塩を含有したセルロースアセテート(CA;DS(degree of substitution)=2.45)フィルムを調製し,その光照射による分解挙動を検討した。波長が275nm以下の光を吸収するフィルターを通過したキセノンアークランプ光の照射により,CAの分子量が低下し,CAフィルムから酢酸が生成した。また,トリフェニルスルホニウム塩の含有量が高いほどCAの分子量低下やCAフィルムからの酢酸生成が増大した。この結果により,トリフェニルスルホニウム塩から生成した酸が触媒として働き,CAの加水分解により主鎖の切断および脱アセチル化が進行することがわかった。
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