日本接着学会誌
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43 巻, 7 号
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総説
総説
論文
  • 岡本 泰志, 泉 隆夫, 青木 孝司, 加藤 和生, 田中 敬二, 佐々木 園, 高原 淳, 梶山 千里
    2007 年43 巻7 号 p. 279-284
    発行日: 2007/07/01
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
    ポリブチレンテレフタレート(PBT)の表面ナノ構造と接着性におよぼす熱処理(アニーリング)の影響について検討した。アニーリング前後のPBTに対して,原子間力顕微鏡により接着破面を,微小角入射X線回折法により表面結晶性を,走査粘弾性顕微鏡により表面力学物性を評価した。その結果,(1)アニーリングによってPBTの結晶化は進むが表面10nm以下の領域に非晶層が残存し,C=O官能基が内部にもぐりこむことによりWBLが生成する,(2)エポキシ接着剤はWBLに浸透して内部でC=O官能基と相互作用して接着する,(2)WBLとバルク間で力学特性に差が生じるため,その境界で破壊し接着強度が低下する,ことを明らかにした。また,これらの知見に基づき,表面処理によりWBLを分解すると接着性が向上することを確認した。
論文
  • 澤 俊行, 天摩 勝洋, 秋田 陽介
    2007 年43 巻7 号 p. 267-278
    発行日: 2007/07/01
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
    本研究は引張荷重を受ける層内に円形弾性充填物を有する突合せ接着継手,特に接着界面と充填物周縁の応力分布を求めるための二次元応力解析を行った。理論的には被着体と円形弾性体の充填物を含む接着層を有限長帯板に置き換え,二次元弾性論を用いて解析を行い,充填物が継手の強度に及ぼす影響を推定した。この解析に基づき充填物の縦弾性係数,位置や数が接着層境界及び充填物周縁の応力分布に及ぼす影響を調べた。充填物の縦弾性係数が大きいほど,充填物が接着界面端部に近いほど,充填物の数が多いほど,継手の強度が向上することが分った。解析結果の妥当性を確かめるために,ひずみ測定実験及び二次元および三次元有限要素解析を行い,本解析結果とひずみ測定実験結果及び二次元有限要素解析を比較し両者はかなりよく一致した。しかし,本解析結果と三次元有限要素解析に相違がみられた。充填物を有する継手の破壊試験を行い,充填物を添加することにより継手の強度が向上することを示した。
論文
  • 劉 昌男, エカ ムリヤ アラムシャ, 山田 雅章, 滝 欽二
    2007 年43 巻7 号 p. 260-266
    発行日: 2007/07/01
    公開日: 2015/04/30
    ジャーナル フリー
    本稿は,構造用集成材用として,日本ではまだほとんど実績のない1液湿気硬化型ポリウレタン接着剤 (PU) の接着性能を明らかにすることを目的とした。接着剤はPUならびに比較としてレゾルシノール樹脂系接着剤 (RF) 及び水性高分子イソシアネート系接着剤 (API) を用いた。被着体にはヒノキ,スギ,ベイマツ及びマカンバの4樹種を用い,各々2枚合わせ集成材を作製した。JAS構造用集成材規格に準拠した常態ブロックせん断試験に加えて,減圧加圧注水浸漬,減圧加圧注水浸漬後乾燥,煮沸処理等の各促進劣化処理を行った後,ブロックせん断試験を実施した。また,FT-IRを用いて接着剤の硬化過程におけるNCO基相対残存率の経時変化を測定し,以下の結果が得られた。ヒノキ及びスギ集成材においてPUはRF及びAPI接着剤と同等の接着性能を示した。またPUで接着したヒノキ5枚合わせ集成材のはく離率はJAS構造用集成材規格を満足した。一方,ベイマツ,マカンバ集成材においてはAPIとほぼ同等の接着性能を示したが,RFには及ばず,木破率は低い値を示した。マカンバ5枚合わせ集成材のはく離率は70%以上となりJAS規格には不十分であった。接着剤フィルム中には2ヶ月経過しても一部未反応のNCO基が存在することが明らかになった。
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