本稿は,構造用集成材用として,日本ではまだほとんど実績のない1液湿気硬化型ポリウレタン接着剤 (PU) の接着性能を明らかにすることを目的とした。接着剤はPUならびに比較としてレゾルシノール樹脂系接着剤 (RF) 及び水性高分子イソシアネート系接着剤 (API) を用いた。被着体にはヒノキ,スギ,ベイマツ及びマカンバの4樹種を用い,各々2枚合わせ集成材を作製した。JAS構造用集成材規格に準拠した常態ブロックせん断試験に加えて,減圧加圧注水浸漬,減圧加圧注水浸漬後乾燥,煮沸処理等の各促進劣化処理を行った後,ブロックせん断試験を実施した。また,FT-IRを用いて接着剤の硬化過程におけるNCO基相対残存率の経時変化を測定し,以下の結果が得られた。ヒノキ及びスギ集成材においてPUはRF及びAPI接着剤と同等の接着性能を示した。またPUで接着したヒノキ5枚合わせ集成材のはく離率はJAS構造用集成材規格を満足した。一方,ベイマツ,マカンバ集成材においてはAPIとほぼ同等の接着性能を示したが,RFには及ばず,木破率は低い値を示した。マカンバ5枚合わせ集成材のはく離率は70%以上となりJAS規格には不十分であった。接着剤フィルム中には2ヶ月経過しても一部未反応のNCO基が存在することが明らかになった。
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