日本接着学会誌
Online ISSN : 2187-4816
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44 巻, 3 号
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総説
研究論文
  • 岸 肇, 野村 裕, 長尾 厚史, 松田 聡, 村上 惇, 浦濱 圭彬
    2008 年44 巻3 号 p. 97-104
    発行日: 2008/03/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    ポリメチルメタクリレート(PMMA)/ポリノルマルブチルアクリレート(PnBA)ブロック共重合体をベースポリマーとしてタッキファイアを添加した粘着剤について,数種の組成物の相構造(電子顕微鏡観察像),粘弾性および振り子衝突時のエネルギー吸収特性を関連づけ,そのエネルギー吸収機構を考察した。ロジンエステルあるいはテルペンフェノールはベースポリマーのPnBA相と比較的相溶性良好なタッキファイアであり,ある添加量まではその添加に伴いエネルギー吸収性の向上が認められた。一方,ベースポリマーとの相溶性が乏しいタッキファイアである石油樹脂系においてはエネルギー吸収性の向上は認められなかった。振り子衝突・反発過程の粘着剤の荷重‐変位曲線を測定し,粘着剤のエネルギー吸収率の組成間序列が,粘着剤の粘弾性パラメータである損失弾性率と,衝突時の実ひずみ測定値の両者から計算した散逸熱エネルギーによって表現できることを明らかにした。
研究論文
  • 山浦 潔, 伊藤 文就, 池田 修, 長谷川 匡俊
    2008 年44 巻3 号 p. 92-96
    発行日: 2008/03/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    汎用的樹脂ポリエチレンテレフタレート(PET)上にインジウム-錫酸化物(ITO)を被覆した導電性透明フィルムに紫外線を照射し,PETの劣化に対するITOの影響を調べた。試料は劣化による重量減少を示し,ITOで被覆されたPETフィルムの重量減少率はPETフィルム単独の場合を上回っていた。さらに,XPSの測定結果はITOとの界面でPETフィルムが分解している事を示した。両結果とも,ITOによる分解促進を示唆する結果である。また,可視紫外光の照射によるITO及びTiO2電極の電位変化を水溶液中で測定したところ,照射によって電極電位は両者とも卑電位方向に変化した。これらの結果から上述のPETの分解がITOの光触媒的な作用(酸化)である可能性がある。この作用を考慮し,エポキシ樹脂接着剤を用いて接着したITOと樹脂フィルムに紫外光照射を行ったところ,接着強度にもITOの影響が観察された。
総合論文
  • 樫尾 幹広, 杉崎 俊夫, 守谷 治
    2008 年44 巻3 号 p. 82-91
    発行日: 2008/03/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    2-(4-クロロメチルフェニル)エチルトリメトキシランとフェニルトリメトキシシランとの酸性条件下での共縮合反応或いは(4-クロロメチルフェニル)トリメトキシシランの塩基触媒存在下での縮合反応により対応するポリシルセスキオキサン(PSQ)誘導体を合成し,これをマクロ開始剤として用い,ATRP法によりアクリレートモノマーのグラフト重合について検討した。その結果,臭化第一銅と(-)-スパルテインを配位子として組み合わせた触媒系で重合を行うと効率的なグラフト重合が可能であり,ゲル体の生成も認められなかった。さらに,この重合法をブチル或いはドデシルアクリレートとメチルメタクリレートとのブロック共重合化に適用し,各ポリマー部のシークエンスの異なるグラフト鎖を有するPSQ誘導体を合成した。そして,グラフト化PSQについて,熱安定性を検証すると共に,粘着材料としての適用性を粘着力,保持力等の測定により評価した。
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