日本接着学会誌
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44 巻, 6 号
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総説
総説
研究速報
  • 高谷 政広, 石川 綾子, 坂本 啓, 池田 弘平, 岡本 忠
    2008 年44 巻6 号 p. 214-219
    発行日: 2008/06/02
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    竹粉/プラスチック複合体の製造にフィラーとして竹粉が用いられた。フィラー含有量80%のリグノセルロース/プラスチック複合体の特性は,廃棄竹粉,ポリプロピレン(PP),無水マレイル化ポリプロピレン(MAPP),およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いて調べられた。コンパウンドは,ヘンシェル型ミキサーで良好に作製でき,そして複合体は,熱圧縮成形法と押出し成形法で製造された。両方の成形方法ともに,相溶化剤を添加することによって良好な強度と耐水性を示した。特に押出し成形法で竹粉:PP:MAPP=80:20:2の比率では,曲げ強度(MOR)74MPa,水中浸漬24時間後の吸水率(WS)1.5%であった。複合体の色彩は,添加剤の添加により濃くなった。PTFEの添加は,複合体の外観を著しく光沢にそしてスムーズにした。
技術論文
  • 金子 貴昭, 羽田 臣利, 岡下 和彦, 田中 直人, 野原 和宏, 宮入 裕夫
    2008 年44 巻6 号 p. 207-213
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,実鋼構造物での接着接合部の耐久性を明らかにし,かつ,実績が短い仕様に対する長期耐久性推定手法を確立することである。本研究では20年の実績がある接着接合部の長期耐久性について検証を実施した。まず,その10,15,20年経過した接着接合部のせん断強度試験結果を元にした近似から寿命推定を行った。しかしながら,実績以上の耐久性を推定するには十分とは言えず,さらに信頼性を高めなければならない。そこで,この課題を解決出来る手法として,実際の環境条件と相関性の高い劣化促進条件を設定し,その条件による劣化促進試験結果と実邸の評価結果を組み合わせて適切な劣化促進倍率を求めるという寿命推定方法を提示した。このときの必要条件として,両者のせん断強度試験で界面に起因する破壊がなく,常に凝集破壊であることが挙げられる。この方法によって,本仕様での接着接合部が住宅に求められる最高レベルの耐久性である90年以上を確保出来ることが証明できた。
研究論文
  • 林 隆紀, 淀谷 真也, 古田 雅一, 林 壽郎
    2008 年44 巻6 号 p. 200-206
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    負電荷をもつL‐グルタミン酸残基と正電荷をもつL‐リシン残基を,それぞれ適当量含有するN‐ヒドロキシアルキル‐L‐グルタミンとの三元ランダム共重合体ヒドロキシ膜を調製し,膜中における分子鎖コンホメーション,側鎖末端部分での疎水性および電荷が,膜の水膨潤度や膨潤時力学特性あるいはプロテアーゼ酵素による膜の酵素分解挙動などの膜性能に及ぼす効果を検討した。膜の水膨潤度はFlory近似式で表され架橋度に依存すること,分子鎖に電荷が単独導入されると膨潤度が増加するが,両性電解質系では非電荷型と同様の傾向を示すこと,膜の力学性能は分子鎖コンホメーション,側鎖末端部分での疎水性,および水膨潤度に大きく依存し,両性電解質系では正負電荷同士の静電相互作用により力学性能が増大することが示唆された。同様の傾向が,ブロメライン酵素による加水分解速度にも示された。両性電解質系ヒドロゲル膜は,より生体軟組織に類似した力学性能が期待でき,酵素加水分解速度の調整も可能であり,最適の性能を付与したヒドロゲル膜の分子設計に大きな期待がもたれる結果が得られた。
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