日本接着学会誌
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44 巻, 7 号
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総説
総説
技術論文
  • 市瀨 英明, 古川 睦久
    2008 年 44 巻 7 号 p. 252-257
    発行日: 2008/07/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    近年,木材の液化技術,さらにはその液化物を基材とした樹脂の合成技術は,木質系バイオマスの有効活用策として期待を集めている。そこで,ヒノキ間伐屑を硫酸触媒存在下,ポリエチレングリコールにて加溶媒分解し,得られた液化木材の特性を評価した。液化反応時間30分ですでに木屑仕込み量の85%余が液化しており,その後,92.4%に達した。また,液化木材の水酸基価は,液化反応時間の経過とともに低下した。液化木材を基材としたポリウレタンを接着剤,建設発生木材のリサイクルチップを骨材として木質ボードを調製した。その特性を曲げ強度,曲げ弾性率,および吸水厚さ膨張率の観点から評価した。その結果,液化木材をポリウレタン接着剤の基材とした木質ボードにおいて,その曲げ強さは,液化木材の液化反応時間が短いほど,強い傾向にあった。しかし,曲げ弾性率,吸水厚さ膨張率は,液化反応時間に依存しなかった。
研究論文
  • 野村 幸弘, 乾 純, 佐藤 慎一, 森 秀晴, 遠藤 剛
    2008 年 44 巻 7 号 p. 245-251
    発行日: 2008/07/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    2級アミノ基を有するトリエトキシシラン化合物とイソシアナート末端ポリウレタンとを反応させることで,末端にトリエトキシシリル基を有するポリウレタン(シリル化ポリウレタン)を合成した。得られたシリル化ポリウレタンの硬化触媒による熱安定性の比較を行った。その結果,三フッ化ホウ素-モノエチルアミン錯体(BF3-MEA)を硬化触媒として用いた場合,ジブチルスズジメトキシド(DBTDM)と比較して,硬化物の熱安定性が非常に優れていることが分かった。また,IR分析により,DBTDMで問題となるウレタン結合の分解が,BF3-MEAでは105℃7日間でも観察されないことが分かった。既報により,BF3-MEAの触媒活性は非常に高いこと,DBTDMと同等レベルの接着性が得られることが分かっており,BF3-MEAは,接着剤,シーリング材,コーティング剤等への応用が期待できる。
研究論文
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