日本接着学会誌
Online ISSN : 2187-4816
Print ISSN : 0916-4812
ISSN-L : 0916-4812
45 巻, 12 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
総説
総説
総説
研究論文
  • アフェンディ モハマド, 寺本 徳郎
    2009 年 45 巻 12 号 p. 471-477
    発行日: 2009/12/01
    公開日: 2014/08/31
    ジャーナル フリー
    本研究では,モードI負荷の下でSUS304とアルミ合金からなるエポキシ系異材継手の界面き裂の破壊特性について様々な接着層厚さの影響を調べた。そして,汎用解析コードANSYS11を用いて接着層内の応力分布や異材継手の破壊じん性を評価した。破壊試験の結果から,き裂のない異材継手の強度は接着層が厚くなるとともに減少する傾向が見られた。この場合,小規模降伏条件が満たされるならば接着継手の強度の推測は界面コーナーじん性,Hcが使用できることが分かった。また,界面き裂の進展方向は2種類に分類できる,即ち,界面に沿って進む(i.e.界面破壊)あるいは接着層内に屈折する(i.e.凝集破壊)。次に,求めた界面き裂付き異材継手の破壊じん性Jcは,き裂が接着層内に屈折した場合,接着層厚さによらずほぼ一定である。他方,界面破壊の場合,Jcは接着層厚さに依存性がある。そこで,界面き裂は二つの剛体に挟まれた接着層の中央き裂と近似すると,界面破壊した異材継手の破壊じん性はKcのパラメータで評価できることが分かった。
研究論文
  • 谷口 孝, 森 薫, 下山 直樹
    2009 年 45 巻 12 号 p. 465-470
    発行日: 2009/12/01
    公開日: 2014/08/31
    ジャーナル フリー
    プラスチックの表面高硬度化を目的としてポリシロキサン系ハードコート材料が開発されて久しい。しかし,多くのポリシロキサン系ハードコート材料は,比較的屈折率が低いために屈折率の高いプラスチック基材に適用した場合,塗膜と基材との界面における光の干渉効果によって縞模様が発生するという課題を抱えている。該課題解決のためにはハードコート材料の高屈折率化が必要となる。本研究においてプラスチックの表面硬度を高め,さらに高屈折率,かつ染色性を有する新しい海島構造からなるポリシロキサン系ハードコート材料を創製した。該ハードコート材料は海成分が3官能性エポキシシラン加水分解物とビスフェノールA型エポキシ樹脂およびアルミニウムアセチルアセトナート硬化剤,また,島成分が五酸化アンチモンナノ粒子から構成された構造となっている。また,本研究において五酸化アンチモンナノ粒子の添加が基材と塗膜との耐久密着性向上に有効なことを見出した。その結果,実用性に優れた高屈折率ポリシロキサン系ハードコート材料の創製が可能となった。
feedback
Top