日本接着学会誌
Online ISSN : 2187-4816
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45 巻, 1 号
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総説
総説
研究論文
  • 木本 正樹, 日置 亜也子, 井上 陽太郎
    2009 年 45 巻 1 号 p. 10-16
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    ポリエチレングリコール(PEG)ブロックとアゾ基を含むマクロアゾ重合開始剤(PEG-MAI)を用いて,モノマーとして二官能性モノマーを用い,H2O/エタノール混合溶媒中においてゲル微粒子の調製を試みた。ゲル微粒子の粒子径,形態などにおよぼすモノマー濃度,モノマー/PEG-MAI比(RMI),溶媒組成などの影響について検討した。得られたゲル微粒子は粒子径100~400nm程度のほぼ単分散微粒子であり,表面に20nm程度の凹凸を有している。RMI=50一定でゲル微粒子合成の際のモノマー濃度を変化させた場合,モノマー濃度が0.2mol/L以上ではマクロゲル化したが,0.1mol/L以下にするとゲル微粒子が分散状態で得られ,濃度が高い方が粒子径は大きいことがわかった。モノマー濃度一定(0.1mol/L)の場合,RMIが50~1程度の範囲においてゲル微粒子が分散状態で得られ,いずれも凹凸を有する微粒子であった。RMIの値が小さいほど,粒子径は小さいことがわかった。ゲル微粒子の粒子径と調製の際の混合溶媒中のH2O含有率との関係から,溶媒との親和性によって粒子径が異なるものと考えられた。前報のPEG-MAI/単官能モノマーによる球状微粒子および二官能/単官能モノマーの共重合微粒子との比較から,微粒子表面の柔軟なPEGブロック・シェル層と硬いコア層の組み合わせによって凹凸機造ができやすいものと推定された。
研究論文
  • 吉澤 幸真, 池上  皓三
    2009 年 45 巻 1 号 p. 4-9
    発行日: 2009/01/01
    公開日: 2014/06/30
    ジャーナル フリー
    エポキシ樹脂に球状銀粉を混練した導電性接着剤で接着した微小接合部に,室温と高温で引張,ねじり,引張とねじりの複合負荷試験,高温での引張クリープ,ねじりクリープ,引張とねじりの複合負荷クリープ試験を行い,微小接合部の変形特性と導電性の関係を調べた。変形特性にはひずみ量を,導電性には電気抵抗を用いて,これらの関係を調べた。引張とねじり試験では,応力とひずみ関係で比例限ひずみまでは,電気抵抗に大きな変化はないが,比例限ひずみを越えると電気抵抗は急激に増加した。複合負荷では,それぞれの応力負荷の応力とひずみの関係で,比例限ひずみまでは電気抵抗に大きな変化はないが,比例限ひずみを越えると,電気抵抗は急激に増加し導電性は失われた。クリープ試験では,引張,ねじりのいずれの試験においても,遷移クリープから定常クリープに移る時点で,電気抵抗値が急激に増加し導電性が失われた。また,引張とねじりの複合クリープ試験では遷移クリープの初期の段階で電気抵抗が急激に増加し導電性が失われた。
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